FAQ一覧

言語聴覚士ってなんですか?

言語聴覚士は、ことばや聞こえ、食物を口から食べることに障害を持つ方の機能回復や発達促進の援助をおこなう医療、福祉における専門家です。

1997年に国家資格となり、国家試験に合格して厚生労働大臣から免許を受けなければなりません。毎年1千5百名程度が言語聴覚士となり、有資格者数は、2012年3月には2万人を超え、2015年には約2万5千人となっています。

2016年05月31日

言語聴覚障害にはどんなものがありますか?

言語聴覚障害は多種多様です。

代表的な障害として、(1)聴覚障害、(2)言語機能障害、(3)構音障害、(4)摂食・嚥下障害があります。

聴覚障害は、聞こえの障害で、話しことばが聞き取れないためコミュニケーションに問題が生じます。また、自分の話し声も聞き取れないため発音や声の大きさなどが不自然になり、円滑な意思伝達が難しくなります。先天的な聞こえの障害では、障害の程度にもよりますが、そのままでは日本語の習得に困難が生じます。

言語機能障害には、ことばが年齢相応に育たない「言語発達障害」、“ことばが出てこない、意味がわからない”といった「失語症」があります。その他に記憶や注意、認知などが障害される「高次脳機能障害」も直接的、間接的に言語機能に影響します。いずれも脳の言語機能・高次の認知機能の障害によっておこり、円滑なコミュニケーションや学習、仕事の遂行などに影響を及ぼします。

構音障害は、話しことばの障害で、声のかすれや大きな声が出ないといった「声の障害」、発音が誤ったり歪んだり、呂律がまわらないといった「発音の障害」があります。脳血管障害、腫瘍、声帯ポリープなどさまざまな原因でおこります。不明瞭な発音や不自然な音声は聞き取りにくく、話しことばによるコミュニケーションに影響を及ぼします。

このほかにも、たとえば舌ガンで手術をした結果、発音が難しくなる場合や、声帯と呼ばれる声を出す部分の病気や怪我によって発声に問題が出てくる場合、またスムースに話をすることが難しい吃音と呼ばれる問題も含まれています。

摂食・嚥下障害とは、食べ物を噛んだり、飲み込んだりできない状態をいいます。

食べ物が肺に入っておこす肺炎や食べ物による窒息など生命に危険を及ぼす可能性のほか、低栄養による体力・免疫力の低下、食べる喜びも失われます。また高齢になれば自分の歯がなくなり、唾液が少なくなり、また飲み込みに関係するいろいろな器官の動きが悪くなる等の理由で、餅で窒息しかける、水でむせる、といったことが起こりやすくなります。加齢ということだけでなく、いろいろな原因があります。どこに問題があるかによって、液体でむせやすい、あるいは固形物が食べにくいなど、症状も様々です。

 

言語聴覚士は上記の様々なことに対応していき、生活の質(QOL)の向上のお手伝いをします。

2016年05月31日

新宿食支援研究会とは何ですか?

新宿食支援研究会(新食研)は「本人、家族に口から食べたいという希望がある、もしくは身体的に栄養ケアの必要がある人に対し、適切な栄養管理、経口摂取の維持、食を楽しんでもらうことを目的としてリスクマネジメントの視点を持ち、適切な支援を行うこと」を前提に、「最期まで口から食べられる街、新宿」を目標に設立された団体です。
新食研が目指す活動は、地域に向けて一方向の情報発信を強化することではありません。地域という単位で意識改革をし、医療職、介護職などという垣根も越え、「何らかの食や栄養の異常を見つける人」、「適切な支援者につなぐ人」、そして「結果を出す人(支援者)」を地域で無限に作りだすことです。
新食研の活動すべてが「見つける(M)」「つなぐ(T)」「結果を出す(K)」にあるといっても過言ではありません。また平成27年より食支援を社会に「広める(H)」活動も開始されました(MTK&H)。

2016年05月31日